iPhone Duo のビューポートと解像度(Apple 公式の技術仕様より)
iPhone Duo は、開くと 7.6インチ、閉じると 5.4インチの2枚の OLED ディスプレイを持つ、Apple 初の折りたたみ iPhone です。Web 制作で重要なのは物理ピクセルではなく CSS ピクセル(論理ビューポート)で、どちらの画面も デバイスピクセル比 3(@3x)なので、物理解像度を 3 で割った値がブラウザの見る幅と高さになります。
| 画面 | 対角 | 物理解像度 | CSS ビューポート | 向き |
|---|---|---|---|---|
| 内画面(開いた状態) | 7.6インチ | 2670 × 1878 px 430 ppi |
◎ 890 × 626 px | 横長(縦持ちで 626 × 890) |
| 外画面(閉じた状態) | 5.4インチ | 1398 × 2034 px 460 ppi |
◎ 466 × 678 px | 縦長(横持ちで 678 × 466) |
※ 物理解像度・ppi・画面サイズは Apple の iPhone Duo 技術仕様ページの値です。CSS ビューポートは @3x として割った値で、Safari のアドレスバーやツールバーが占める高さは含みません。
5つの姿勢と、Web ページの見え方
iPhone Duo のヒンジは5つの姿勢に対応しています。このシミュレーターでは、それぞれの姿勢で Safari がページを描くはずのビューポートに iframe を合わせています。
| 姿勢 | 使う画面 | ビューポート | 想定される使い方 |
|---|---|---|---|
| 閉じた状態 | 外画面 | 466 × 678 | 片手で使う、ふつうのスマートフォンとしての利用。現行 iPhone より幅が広く、iPhone 17 Pro Max(440px)を超えます |
| 開いて横 | 内画面 | 890 × 626 | 本を開いたように横に持つ、いちばん基本の開き方。多段カラム、動画、2ペインの画面に向きます |
| 開いて縦 | 内画面 | 626 × 890 | 開いた状態で縦に持つ。見開きの読書やメモ書きに向きます |
| ノートPC型 | 内画面の上半分 | 626 × 445 | 下半分を机に置き、上半分を 90〜110° に立てる。Apple は下の画面に専用の操作パネルを出すと説明しているので、このツールでは上半分だけにページを映しています(Safari の実際の挙動は未公表) |
| テント型 | 外画面 | 678 × 466 | 逆V字に立てて外画面を横向きに使う。時計・カレンダー・レシピの表示など、置いたまま眺める用途 |
890px は「ブレークポイントの谷間」に落ちる
主要な CSS フレームワークのブレークポイントは、Bootstrap が md: 768px / lg: 992px、Tailwind CSS が md: 768px / lg: 1024px です。iPhone Duo を開いたときの横幅 890px は、どちらでも「md」の範囲に入ります。つまりタブレット向けのレイアウトが、手のひらサイズの画面に、高さ 626px という浅い天地で表示されることになります。固定ヘッダーやスクロールしない高さ指定(100vh に収める設計など)は、この浅さで窮屈になりがちです。
確認のポイント:
① ナビゲーション:768px 以上で PC 用メニューに切り替わる設計なら、890px では PC 用が出ます。タップ操作でも扱えるサイズかを見ます。
② 高さ 626px:ファーストビューに収めたい要素(見出し・CTA・画像)が、アドレスバーぶんを引いた高さに入るかを見ます。
③ 閉じた状態の 466px:iPhone 17 Pro Max(440px)より広く、2カラムのカード並びが 3 カラムに変わる設計なら、その境目に当たらないかを見ます。
④ 2つの画面のあいだ:閉じた状態で開いたページは、本体を開くと 466px → 890px にビューポートが切り替わります。resize でレイアウトを組み直す JS があるなら、その動作を確かめます。
Safari は「折り目」を CSS で検知できない
折りたたみ端末向けの Web 標準として、画面が分割されている領域を取る Viewport Segments API(env(viewport-segment-width …) と @media (horizontal-viewport-segments: 2))と、ヒンジの角度で姿勢を取る Device Posture API(@media (device-posture: folded))があります。ただし2026年9月時点で対応しているのは Chromium 系(Chrome / Edge)だけで、iOS の Safari には実装されていません。iPhone Duo の Safari から見えるのは、ふつうの 890×626 の1枚のビューポートです。折り目の位置にボタンや入力欄が来ないよう配慮したいなら、ビューポート幅が 890px 前後のときに中央 20px ほどを避けるレイアウトにするか、内画面では 2 カラムにして中央に境界を置く設計が現実的です。iOS の iframe は WebKit のため、このシミュレーターを Safari で開いてもこれらのメディアクエリは効きません。
Chrome DevTools にカスタム端末として登録する
埋め込みを拒否するサイトや、ログインが要るページは、このシミュレーターでは表示できません。その場合は Chrome DevTools のデバイスモードに iPhone Duo の寸法を登録すると、同じ幅と高さで確認できます。上の「DevTools 用の寸法をコピー」で、登録に必要な数値をまとめてコピーできます。
① DevTools を開き、デバイスツールバー(スマートフォンのアイコン)を有効にする
② 端末の一覧から「編集…」→「カスタムデバイスを追加」
③ 名前「iPhone Duo(開)」幅 890 高さ 626 DPR 3、種類は「モバイル」で保存
④ 同じ手順で「iPhone Duo(閉)」幅 466 高さ 678 DPR 3 を保存
よくある質問(FAQ)
X-Frame-Options か Content-Security-Policy: frame-ancestors で、他サイトからの埋め込みを拒否しています。自分のサイトなら、応答ヘッダーを Content-Security-Policy: frame-ancestors 'self' https://www.mach-tools.net; に変え、X-Frame-Options を外すと表示できます。他社のサイトは表示できないので、Chrome DevTools のカスタム端末で同じ寸法を登録して確認してください。
http://localhost:3000/ のように、お使いのパソコンで動いている開発サーバーの URL をそのまま入れてください。ブラウザは localhost と 127.0.0.1 を安全な接続として扱うので、https のこのページからでも埋め込めます。それ以外の http のサイトは、混在コンテンツの制限で表示できません。
target="_blank" や window.open のリンクは止められます。他サイトのページの中身にはブラウザの決まりで触れられないため、そのリンクを枠の中で開くことはできず、押しても何も起きません。リンク先まで確認したいときはスイッチを切ってください(新しいタブで開きます)。マッハーツール自身のページだけは、スイッチが入っていても枠の中で開きます。