「ことばのかんけい(類推・アナロジー)」とは?ねらいと対象
「ことばのかんけい」は、2つの言葉のつながり(関係)を見つけ、同じ関係になる言葉を選ぶ類推(アナロジー)のパズルです。たとえば「とり:そら=さかな:?」という問題では、「鳥は空を飛ぶ」という関係に気づくと、「魚は海を泳ぐ」=答えはうみだとわかります。ただ言葉を覚えるのではなく、前の2語の関係を後ろの2語に当てはめて考えるため、語彙(ごい)だけでなく論理的に考える力・共通点を見つける力が育ちます。関係は「いる場所」「こどもの名前」「反対のことば」「なかまの名前(上位語)」「材料とできるもの」「道具と使い方」「全体と部分」「順番」の8種類。対象は年長〜小学3年生(おおむね5〜9歳)で、レベルを上げると小学3年生でも歯ごたえのある難しさになります。
とき方のコツ:まず「まえの2つ」の関係を言葉にする
類推問題の近道は、はじめの2語をつなぐ言葉を、自分の口で言ってみることです。「とり:そら」なら「鳥は空をとぶ」、「いちご:ケーキ」なら「いちごから ケーキをつくる」のように、あいだに入る動きや関係を言葉にします。次に、その同じ言葉を後ろの組にあてはめます。「さかな:?」なら「魚は◯◯をおよぐ」→うみ、というわけです。本ツールではまちがえたときに関係を言葉で解説(「『とりは そらを とぶ』だから、さかなは うみを およぐね」)するので、なぜその答えになるのかが腑に落ちます。選択肢の間違いはわざと同じ仲間の別の言葉(うみ・やま・もり など)にしてあり、意味をよく考えないと選べないようになっています。
選択肢に「問題文と同じ言葉」が出てくる理由
選択肢をよく見ると、問題文にすでに出ている言葉がまざっていることがあります。たとえば「はる:なつ = あき:?」で、選択肢に「はる」や「なつ」が並ぶ場合です。これは作りそこないではなく、類推でつまずく子が実際にやってしまう2つの誤りを、そのまま選択肢にしているものです。ひとつは「まえの答えをそのまま選ぶ」(=「なつ」を選ぶ)誤りで、関係を考えずに直前の言葉に引きずられた状態を表します。もうひとつは「はじめの言葉をそのまま選ぶ」(=「はる」を選ぶ)誤りで、2つの組を対応づけられていない状態です。どちらも心理学の類推課題で古くから知られる典型的なつまずき方で、ここを選ばずに済むことが「関係をつかめた」しるしになります。もしお子さんがこれらを選んだときは、正解を教える前に「『はるの つぎは なつ』だったね。じゃあ『あきの つぎ』は?」と、関係のほうをもう一度たずねてください。まちがいの中身が分かるぶん、次の一手が具体的になります。
おうちでの進め方・見守りのポイント
はじめは絵つきの「えつき」レベルから始めると、言葉と意味が結びつきやすく安心です。慣れてきたら「ことばだけ」→「はんたい・なかま」→「3こう類推」へ。つまずいたら、大人が「とりは そらで なにを する?」と問いかけて、関係を言葉にする手伝いをしてあげましょう。答えを教えるより、「どうしてそう思ったの?」と理由を言わせることが、類推力をぐんと伸ばします。1セットは10問と短いので、1日1〜2セットを毎日が理想です。間違えても、そこで示される解説を一緒に読めば、次につながります。
レベルと関係の種類(早見表)
| レベル | 対象のめやす | れいだい |
|---|---|---|
| えつき | 年長〜小1 | ◎ とり:そら=さかな:うみ(絵つき・場所やなかま) |
| ことばだけ | 小1・小2 | だいず:みそ=こめ:ごはん(文字だけ・材料や道具) |
| はんたい・なかま | 小2・小3 | おおきい:ちいさい=たかい:ひくい(反対・上下位) |
| 3こう類推 | 小3〜 | あつい:さむい=ふとい:ほそい(抽象的な関係の応用) |
※ 対象のめやすは一般的な目安です。お子さんの理解度に合わせて、できるレベルから始めてください。